2005年04月18日
OJC教科書
OJCで使用しているテキストは20年前OJCの会員全員で分担して作成し、その後も社会情勢や日本語の変化を考慮に入れて、テキスト担当者を中心に、会員ならびに受講生の意見を検討しながら改定し続け、今日に至っているものです。
写真を載せている通り、書名は入門、初級(一),初級(二)、中級(一),中級(二)です。上級は時事日本語を扱うことが多いため、担当者が適宜作成しています。
以下に、作成理念、方針等の概略を申し述べます。
作成理念
1 日本語を学習する者が、これらの教科書を使用して、確実にしかも短時間でかつ楽しく 、日本語のコミュニケーション能力を身につけ、あらゆる場面で適切に運用することができるようになること。
1 OJCの受講生はその背景のみならず、年齢、出身地、日本語能力、学習歴、目的、目標等あらゆる面において多種多様である。 したがって、日本語を教える者が、担当する課の内容と受講生に合うように、担当者の全人格をもってイマジネーションを広げて内容を豊かにし、教え方の工夫をすることができること。
方針
1 岡山に滞在する学習者が、興味と感動をもって学習できるよう、また、教師もそれによって話題が広げやすくなるよう、岡山に関する題材を多く取り上げる。
1 受講生が各自の出身地のこと等、その課のテーマに沿った話題を日本語で活発に発話できるように各課1テーマにとどめる。
1 基本的に文型は易から難へ進む。新出の文法はできる限り1項目に絞る。
1 語彙ならびに表現のうち、日常生活ならびに安全と健康、さらに学業・職業・研修等に必要なものはなるべく早い段階で導入できるような題材を工夫する。
1 ひらがなの読み書きが日本語の習得にとって重要であることを学習者が認識し、学習に意欲を持つよう、入門段階から楽しく導入する。大体80%の受講者は学習開始後6時間くらいで濁音、促音、拗音、長音を含めて、気軽に筆記するようになる。ひらがなを積極的に書く受講者は、母語の文字に頼る受講者に比べてその後の上達が格段に速いことは、OJCにおいて実証済みである。
1 カタカナは読めた段階で終了とする。
投稿者 uragami : 16:11 | コメント (0)
2005年04月17日
南米からの企業研修員の授業を始めます。
4月末から5月末まで、集中授業の日程が決定しました。短期間のうちに成果を出すため、ベテランの日本語教師が担当します。
OJCでは20年前の正式な発足以前から、大学、企業、行政,海外から毎年たくさんの委託を受けて、短期集中講座を行い、委託先からも納得される成果を挙げてまいりました。勿論担当講師はベテランを揃えています。
興味と関心のある方は、いつでもご連絡ください。、国内からだけでなく、海外からも随時受け付けております。授業料、ホームステイ等は相談の上決定します。
投稿者 uragami : 12:48 | コメント (0)
2005年04月16日
Event Information of Korakuen Park イベント情報
茶摘祭
五月15日に後楽園で行われます。毎年行われる行事です。
茶の産地として知られている美作町の皆さんが、紺絣の着物に赤襷という、茶摘には欠かせないいでたちをして、茶摘踊りや昔ながらの茶摘を実演します。
People from Mimasakachou 、nothern part of Okayama prefecture, where is famous as a tea picking area.,pick tea leaves and perform a tea picking dance. They wear navy blue splash pattern
kimono and red sashes.
投稿者 uragami : 17:24 | コメント (0)
2005年04月14日
日本文化
日本文化はアルコール文化?
外国人からそう言われたことはないですか。
20年前にOJCが発足した当初、県庁の県民生活課、岡山県国際交流プラザとともに、外国人受講生を交えたお花見や花火大会を毎年開催しました。最初の5年ぐらいは開催するたびに外国人の参加者が倍増といえるほどの人気で驚いたものです。また、それまで家に引きこもっていた外国人が、OJCの日本語授業やそのような会をきっかけに町へ出るようになったという例ガたくさんありました。
その後、外国人を招いてお花見の会や様々な会を催す団体が増えてきて、私どもの役割は軽くなってきました。私たちは現在は日本語の授業の一環として様々な行事を行い、日ごろ顔を合わせることのない他のクラスやコースの人たちと親睦を図るようにしています。勿論アルコール類は殆どありません。
ところが、昨年9月に来日して以降OJCの授業に熱心に来ている留学生(フィリピン)から、先週、「日本文化はアルコ―ル文化だと思います。」と言われました。わけを聞くと、昨年大学の歓迎会で、自分はビールは飲めないと言うのにしつこく勧められ、「アルコールを勧められてたら1口でも飲むものだ。日本では飲む機会が多いのだから。」と叱られたのだそうです。「本当に皆よくビールを飲みに行きます。ビールを飲まないと日本人は普通のコミュニケーションはできないのですか。」と、かなり参っている様でもありました。
その姿を見て、私は20年前にアメリカ人女性の研究員から相談を受けたときのことを思い出しました。授業の前に彼女はこっそり私の脇に来て、つらそうに言い始めました。「研究室のお花見のパーティーでみんな酔っ払いました。 酔っ払うのは桜の花と同じくらいビューティフルなことなのですか。その考え方は変です。私は日本人の酔っ払いは嫌いです。ハグしたり、体に触ったりします。本当に嫌いです。もうパーティーには行きたくありません。いいですか。」 当時セクハラは今ほど問題にならなかったし、ましてやそのような席で嫌だと思う女性はいても、仕方ないと諦めている感じでした。また、彼女は日本文化についていろいろと本を読んでいるらしく、「日本では大切なことはお酒を飲みながら決定するのですね。アメリカでは大切なことは必ず会議で決めます。」 完全な誤解とは言い切れないけれど、絶対の真実でもないこの認識を訂正するのに苦労したものです。その後彼女は会の途中で姿をくらます戦法で無事に研究生活を終え、OJCの日本語の授業で出会った中国人留学生と結婚して帰国しました。
今回のフィリピン留学生もきっと彼なりの解決方法を見つけるでしょうが、はたして「日本文化はアルコール文化なり」の考えはどうなるでしょうか。
日本文化に関するご投稿をお待ちしています。
投稿者 uragami : 07:52 | コメント (0)
2005年04月10日
異文化理解
日本語教員養成課程の柱が[異文化理解]だということを理解するまでもなく、その大切さは誰でもわかります。また、「ことばと文化」が切り離せないということも日本語を教えている者ならすぐわかります。
OJCでも、日本の習慣を教えたり、入門者には挨拶を先ず教えたりします。
入門者に挨拶を教えるときどんなことに注意したらよいか、OJCの授業を通して感じたことを紹介します。
OJCでは、媒介言語は使わずに、日本語だけで教えるのが基本です。そのためにティームティ-チングで、初対面の挨拶、自己紹介などの会話を練習します。それから、「書いてください」「読んでください」
「もう1度いってください」「ゆっくりいってください」などを実際にいろいろな場面を作りながら繰り返し練習します。基本的な挨拶はやはり「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」『ありがとうございます」「ごめんなさい」「どういたしまして」などですね。
昨日、日本語の授業に日本人と結婚したチュニジアの若者が来ました。アラビア語、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語ができます。マレー語も少しできます。しかし、日本語で知っている言葉は「ありがとう」だけです。彼は「たとえば」を自ら連発して、瞬く間に初対面の挨拶のときの会話も、自己紹介も、さまざまな場面での「ください」を使った依頼表現もかなり自然な日本語でできるようになりました。
ところが、上記の基本的な挨拶に入ったとたん、教師たちの挨拶の実演を見た後、棒立ちになって突然英語でまくしたてました。
「挨拶の言葉は言ってもよいが、おじぎは絶対にしない。我々が頭を下げるのは神に対してだけだから。」
というのです。皆さんはこのようなときどうなさいますか。「日本の習慣だから」と押し切りますか。
でもこれは宗教の問題なので、OJCでは強制しません。
その後非常にスムーズに進み、最後に「ありがとうございました。また来週お願いします」ときちんと日本語で挨拶してニコニコとかえっていきました。
一瞬緊張しましたが、幸先のよい新学期のスタートでした。
異文化理解や、文法の教え方等、ここで読者の皆さんとともに考えていきたいと思います。
浦上
投稿者 uragami : 16:11 | コメント (0)
OJCの新学期
みなさん、こんにちは
OJC代表の浦上です。
17年度の授業が4月7日から始まり、受講生と日本語教師による日本語学習の協働作業がはじまりました。日本語教師に新しいメンバーも加わり、また受講生も増えて、活気のあるスタートとなりました。
私たちは日本語を通した日本人と外国人の協働社会を目指し、教室内でもこの理念のもとにOJCメソッドを基本にしています。
1984年に設立以来、会員約60名が常に意欲と独創性をもって活躍し、岡山の日本語教育史に輝かしい
足跡を残しています。
2005年度は更に新しい発展を目指しています。詳細はご連絡を下さった方にとりあえず
お知らせします。近いうちにこのページ上でも公開できるよう、只今準備中とだけ申しあげます。
それではよろしくお願いします。
浦上典江
投稿者 uragami : 12:23 | コメント (0) | トラックバック
2005年04月09日
連休中の休み
岡山国際交流センターでの授業{通称西口教室}には、岡山県国際交流協会の都合によって休みがあります。
連休中は祭日の他、4月30日{土}が休みです。。
「OJCの授業には休みがない」と考えている受講生が昔からかなりいます。大雨でも、台風で暴風警報が出ていても、教室に行ってみるとずぶぬれの受講生が教室で教師を待っていたということもよくあります。私たちは戸惑いながらも一生懸命に授業します。ですから、授業が休みだということがあらかじめ分かっているときには、教室での伝達だけでなく、文書でも受講生に分かるように丁寧にかつ繰り返し伝えます。日本人が英会話のときよく分からなくてもにこにこしてyesと答えたりしてしまうのと同じことをする受講生が少なくないからです。それで分かったと思ったら全然分かっていなかったということもありますから。コミュニケーションって、なにも会話だけじゃないんですよね。正確なコミュニケーションにつながっていく日本語教育を目指したいものです。そして、それでも教室に来るという熱心な受講生の願いには、なるべく温かく応えてあげるのが日本語ボランティアの本領かなとも思います。
携帯閲覧用QRコード
携帯用QRコードを掲載します。
正確に動くかどうか未確認です。不都合がありましたらお知らせください。 -->TAKA
OJC 教師養成/受託授業/国際交流事業 など
OJCは、岡山県国際交流センターを拠点とした授業とあわせ、以下の活動も行っています。
日本語教師養成
一般対象「日本語教師養成」
会員対象「新人教師養成」
勉強会
講演会
教科書検討及び改訂版発行
教材作成及び検討
OJCだより----毎週
全体会----偶数月第3土曜日、その他随時
日本語ボランティア勉強会----岡山県国際交流協会、岡山日本語ボランティアネットワーク共催
受託授業
海外技術研修員
各種企業
川崎医療短期大学等各教育機関
海外技術研修員
岡山県教育委員会、
外国の教育機関
岡山県、岡山市など各市町村
小中学校の外国人児童の支援
小学校、中学校、高校に於ける「総合的学習の時間」の講師
中国学園短期大学日本語教員養成課程教育実習生指導
その他大学からの依頼により、研修生留学生等への日本語教育
国際交流事業に協力
岡山県国際課
岡山県国際交流協会
岡山県国際交流団体連絡協議会
記念誌発行
討論会及び懇談会
総会
大学・短期大学 日本語教員養成課程教育実習指導
日本語授業
通常授業
岡山国際交流センター教室 地図
火曜日 10:00-11:40
水曜日 10:00-11:40
水曜日 18:30-20:10
金曜日 10:00-11:40
土曜日 15:00-16:40
アジア国際センター教室 総合案内
月曜日 10:30-12:00 13:00-14:30
木曜日 10:30-12:00 13:00-14:30
文化授業 年2回程度
料理教室 年2回程度
親睦授業 8月、12月及び3月の各クラス最終授業日
屋外授業 年2回程度
個人補習授業、個人授業 必要に応じて
OJC 設立からの主な活動
1984年2月のOJC設立から、2004年8月までの主な活動をまとめました。ご覧下さい。
活動の記録
PDF28KB
受賞
1993年「国際ソロプチミスト」から表彰される。
1997年「岡山県政50周年記念自治功労賞」受賞
1998年「三木記念賞助成金」受賞
2003年「国際理解エンパワーメント推進事業」に学習プランが採択される。
OJC 基本情報
特定日営利活動法人 岡山日本語センター (NPO Okayama Japanese Center)
略称 OJC(オー・ジェー・シー)
郵便番号 700-0811 住所 岡山市番町2-3-27
電話 086-231-5731 fax 086-231-3973
email ojc@diary.ocn.ne.jp
代表 浦上 典江(うらがみ・ふみえ)
岡山県国際交流協会運営委員
岡山国際団体連絡協議会(COINN)理事
岡山ユネスコ協会理事
元中国短期大学教授
Email:OJCurag@hotmail.com
ojc@diary.ocn.ne.jp
URL: http://ojc.sakura.ne.jp/ai/